読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

語り場

思ったことをダラダラと

【TF2010】サイクロナスはなぜガルバトロンに忠実なのか?

f:id:cyamox:20170417140429p:plain

 ※画像は『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマ2010』(THE TRANSFORMERS Season3) 第8話より

 

 サイクロナスは、ユニクロンによりボンブシェルまたはスカイワープから創り出された*1デストロンの新航空参謀*2。続編の『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010』(以降は2010と略します)では軍団の実質No.2として活躍していますが、彼はガルバトロンにとても忠実な男なのです。

軍団のボスであるガルバトロンに忠実なこと自体、なんらおかしなことではないんじゃないかと思うかもしれないですが、その新破壊大帝ガルバトロンが大変やっかいな存在なのです。

 

ガルバトロンとは?

f:id:cyamox:20170215175454p:plain

※画像は『トランスフォーマー ザ☆ヘッドマスターズ』第2話より

 ガルバトロンは、サイバトロン総司令官コンボイとの一騎打ちの末に重傷を負い、デストロンに見放された破壊大帝メガトロンが、ユニクロンの手によって再生・強化された姿。しかしユニクロンの呪縛の影響で頭部を損傷しているなどの理由で、かつての冷静さや狡猾さは失われ、冷酷で暴力的な新破壊大帝として新生デストロン軍団の頂点に君臨している、人呼んでDV大帝である。サイクロナスや他のデストロン兵士は、彼の理不尽で横暴な暴力に耐え、その力に屈しているのです。

 とまあこの様子からすると、ガルバトロンにはとても人望があるようには思えないのですが、サイクロナスガルバトロンに殴られようとも*3腹に穴を開けられようとも*4、忠誠を誓い続けるのです。

 

 

その従いっぷりを2010からいくつか例をあげると…

 

◇ 第13話「戦いか死か!?」より

f:id:cyamox:20160717225330p:plain

 エアーボット部隊の策略にまんまとハマってしまったサイクロナスとスカージ。交戦中にスカージが負傷したため、近くにあったワープゲートを使って退却を図るものの、ゲートを抜けた先でふたりは力尽きてしまう。その後、運良くそこに暮らす住人に助けられることになるのだが、その住人とは、サイクロナスらが敵視しているサイバトロンだったのだ。敵対している自分たちに攻撃してこない彼らに困惑するスカージ。それに対し、サイクロナスはこう言う。

「この場をどうすれば良いかはガルバトロン様だけがご存じだ」

この後スカージも「やっぱり頼りになるのはガルバトロン様だけでぇ!」と発言していることから、あれだけ暴力的なガルバトロンでも、このふたりにとっては信頼できるトランスフォーマーだということなのでしょう。(メガトロンを知らないふたりだからこそ言えるセリフかもしれませんが。)

 

◇第 17話「クモの巣惑星」より

f:id:cyamox:20160717230955p:plain

 ラットバットの偵察により、武装強化のできるアイシドライトを見つけ出したガルバトロン以下デストロン軍団。現場に向かうデストロン軍団だったが、ウルトラマグナス以下サイバトロン戦士が先に到着しており、アイシドライトの採集を行っていた。貴重なエネルギーをめぐり両者は対立するが、ガルバトロンは作戦なしに暴れまわり、味方であるサイクロナスやスウィープスたちにまで攻撃を加える始末。遠くでガルバトロンが追いつめられる様を見たサイクロナスは傷ついた身体を起こし必死にこう言う。

「大変だ、お助けしないと!」

隣でしりもちを付いてるスカージは「(ガルバトロンを)助けようとして殴られるのはもうごめんだぜ!」とさすがに呆れている様子。理不尽に痛めつけられた相手にもかかわらず、見限らずにお守りしようするなんて、なんともまぁ健気なウサギさんサイクロナスなのでしょうか!

 

◇ 第17話「クモの巣惑星」より

f:id:cyamox:20160718000049p:plain

 その後、クインテッサ星人の「ガルバトロンの病気を治せる」という甘~い言葉に乗せられたサイクロナスは、ガルバトロンを騙して惑星トーキュロンへと赴く。そこは宇宙の精神病院と同時に、惑星自体が生きているというなんとも奇妙な惑星であった。ガルバトロンは早速、カウンセリングや作業療法などの治療を受けるがどれも効き目なし。するとトーキュロン人は最後の治療法と称し、ガルバトロンの傷ついた精神を〈アリア〉と呼ばれるトーキュロン星の生けるコンピュータに食べさせようとする。しかし、底なしの狂気により命からがら自由を得たガルバトロンは、惑星トーキュロンのコアを破壊しようと、怒りに任せて谷底へと飛び込んで行ってしまった。後を追っていたサイクロナスは、遠ざかる主人を見下ろしながら言う。

「やっぱりイカれているんだ…」

さすがにガルバトロンの狂い具合を悟ったか…と思いきや!この後、

ガルバトロン様ァ!」

と、主人の名を叫ぶと、サイクロナス自身も谷底へと飛び込んでいってしまった。彼はガルバトロンがおかしいと理解しているにも関わらず、従っているということですよね。

 

……とまぁこのような具合に、サイクロナスはなにがあろうとガルバトロンに従う臣下なのです。どこかの愚か者に爪の垢(サビ?)を煎じて飲ませたいですね。しかし、なぜサイクロナスはここまでガルバトロンに忠実なのか。サイクロナスガルバトロンのどこに魅力を見出したのか。よくよく考えると謎が多い関係ではありますが、いくつか仮説を考えてみたので、以下より書き出してみようと思います。

 

1、サイクロナスの前世

 この記事の冒頭でも紹介した通り、サイクロナスボンブシェルまたはスカイワープから創り出されたトランスフォーマーなのですが、*5今回はスカイワープに注目してみようと思います。

 

スカイワープとは?

f:id:cyamox:20170508210250p:plain

※画像は『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』第66話より

 彼はスタースクリーム率いるジェットロン部隊のメンバーである。得意技は数キロ先に一瞬で移動できるワープ能力であるが、知能があまりすぐれていないために、誰かの指揮がなければその能力は発揮されない。いわゆる、自分であまり物事を考えない指示待ちちゃんなのであるが、彼はメガトロンに忠実な男なのである。『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』(以降は初代と略します)から例をひとつあげると…

 

◇第66話『破滅の日 PART-1』より

f:id:cyamox:20170508211612p:plain

 スタースクリームの指揮の下、メガトロンの作戦は成功に終わった。基地への帰還中、スカイワープはメガトロンのおかげで作戦が上手くいったと誇らしげな様子。しかしスタースクリームは「俺に言わせれば、あの太陽熱発電所襲撃はエネルギーの無駄遣いもいいとこだよ」と、作戦に不満げな様子。するとスカイワープは、

「お前さんのおしゃべりの方がよっぽど無駄だと思うがね!」

スタースクリームに突っかかり、喧嘩を始めたのであった。

 

とまあ、こんな感じでスカイワープはメガトロンへ尊敬の意を寄せているようなのです。そして問題の『トランスフォーマー ザ・ムービー』(以降はザ・ムービーと略します)へと時は流れ…

 

◇ザ・ムービーより

f:id:cyamox:20170508214054p:plain

f:id:cyamox:20170508214059p:plain※画質荒くてすみません

 地球での戦いの後、宇宙へ放逐された彼らはユニクロンによって新たなトランスフォーマーとして転生を遂げるわけですが、2枚目の画像右はまさしくスカイワープです。設定変更の名残り?でこの時は2体のサイクロナスが生まれているのですが、この後活躍するサイクロナススカイワープであるならば、サイクロナスの献身っぷりにも説明がつきます。(スカイワープの、メガトロンへの想いがサイクロナスを構成していると考えると、とても泣ける話です…)

 

 

2、ユニクロンのプログラムとサイクロナスの性質

 彼はユニクロンによって生み出されたわけですから、その際に「ガルバトロンに従う」というプログラムをあらかじめ組み込まれていた可能性があります。また、玩具に付属しているテックスペックには、感情を持たない空の戦士で、勝利以外に興味がないと表記されています。

youtu.be ※1:30~のサイクロナスの喋り方に注目してもらえると分かりますが、無感情すぎて怖いです。

日本語吹替版だと〈感情を持たない〉の部分はあまり意識されていないようなのですが、原語版の声優さんはほとんど抑揚のない口調で演技をされているところをみると、ユニクロンのプログラムに対して反抗といった感情すら芽生えないために、自身を傷つけるガルバトロンに従い続けることができるのではないか、というわけです。しかし…

 

◇2010 2話『蘇る新破壊大帝』より

f:id:cyamox:20170508223236p:plain

 宇宙の彼方に飛ばされたガルバトロンが、惑星スラルに眠っていることを割り出したサイクロナス。溶岩の中に沈んでいるガルバトロンを発見した彼は、スカージに命じてガルバトロンを救出させる。そして、遠ざかるスカージの翼を見つめながらサイクロナスは、

「フン、手を汚すのはごめんだぜ」

…………と、忠実な態度はどこへやら。このシーンでは、今までのサイクロナスとはまるで態度が反転しているんですよね。一応、原語版も確認したのですが、「Huh. Better you than I .(フン、お前(スカージ)より俺の方が上なんだ)」と言っていたので、どちらにしろ、溶岩に落ちたガルバトロンを引き上げる=助けることには消極的のようです。(この時のサイクロナスには高いプライドのようなものがあるように見えます)

なので、2はあまり有効な説とは言えないと思われます。

 

 

3、妄信

 彼がユニクロンに従っているわけでもなく、感情を閉ざしているわけでもないと考えると、彼の思考回路自体に問題があるのではないかと推測されます。

 

◇2010 17話『クモの巣惑星』より

f:id:cyamox:20170516235207p:plain

惑星ジャールでモーターマスター・スィンドル・コンドルを引き連れて歩くサイクロナス。彼は以下のように

ガルバトロン様の戦う様を見せたかったなあ。あれほど勇敢なデストロン兵士はいない!」

と、自慢げにガルバトロンの話をしているのですが、ここでの見せたかったものというのが先ほども例にあげた、作戦もなしに暴れまわり味方すらも傷つける戦いのことなのです。この話にスィンドルたちも「あれは滅茶苦茶な戦い方だ」「デストロンのために(ガルバトロンは)サイバトロンにやられれば良い」と軍団のボスにもかかわらずボロクソに述べているので、彼がいかにガルバトロンを妄信しているかが分かると思います。ガルバトロンの戦い方を勇敢と称するサイクロナスは普通ではないかと。

 

 

 

というわけで、ここまで3つの仮説を上げてきましたがいかがだったでしょうか?個人的には1と3が合わさっているんじゃないかな~思うのですが、実際には様々な因果が絡まってあのサイクロナスが完成されていると思いますので、今回あげた仮説以外にも説は多々あるかと思います。例えばガルバトロンの本質(2010 2話で負傷したスウィープを切り捨てるシーンとか)を知っているからこそ彼を尊敬できるんだとか、ユニクロンが仮死状態になり、頼れる存在がガルバトロンしかいないから(これはスカージたちも同じかと)だとか。…………まあキリがないのでこの辺りで止めておきますが。

とにかく、サイクロナスは想像以上に見どころのあるキャラクターだ!ということが分かったところでこの記事は終わりにしたいと思います。2010は観れば観るほど新しい発見があるので、これからもなにかあればこんな感じにまとめていこうかと思います。それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!

 

f:id:cyamox:20170516233723p:plain

※画像は『トランスフォーマー アニメイテッド』30話より

アニテナスもかっこいいよね!あと、現在海外で放映中の『Transformers:Robot in Disguise』にも登場するらしい?ですね。玩具が発売されているので可能性は高いかと。日本語版放送されるかわかりませんが楽しみー!

*1:トランスフォーマー ザ・ムービーより

*2:海外ではsaboteur:破壊工作員

*3:2010 2話『蘇る新破壊大帝』・27話『テレパシー惑星を救え』ほか

*4:2010 7話『スタースクリームの幽霊』

*5:ただし、PS2版『トランスフォーマー』のキャラクター紹介では「ボンブシェルから生み出された」と表記されている模様